こんにちは、オペ室看護師のくらげです。
今回は「オペ室看護師の異動」についてお話ししたいと思います。
オペ室がある病院は多いですが、新卒からオペ室に配属される人は少ないのではないでしょうか。
私はその数少ない一人です。今回は、オペ室の異動事情についてお話ししていきます。
オペ室に興味はあるけど、オペ室に配属されたあとのことが気になるあなたの参考になれば幸いです。
オペ室看護師の異動先
オペ室に長くいる看護師は、外科系が好きな人が多く、異動する場合も外科病棟に配属されることが多いです。内科病棟に行くケースは珍しいですね。
8年間オペ室にいますが、移動された方々はほぼ外科に関する病棟です。(救急病棟、集中治療室、消化器外科、整形外科、泌尿器、脳外科病棟など)
ただ、昨今は看護師不足もあってほとんどの病棟は内科の患者さんも見るような混合病棟になっているケースが多いです。
内科的な疾患の看護と治療はオペ室ではほぼ経験できないので、看護師経験としては良い機会だと捉えるようにするのがいいですね!
外科系の病棟の場合は病棟には馴染みのある外科医が頻繁に出入りするため、話しやすくて仕事はしやすいと思います。
また、オペ室での経験が活かしやすく、看護師としても患者さんの術前・術後の経過が分かるので、面白さを感じられる部分も多いと思います。
オペ室に長くいる理由
一般的に3年ごとに異動があるところが多いと思います。
しかし、オペ室は特殊な部署であるため、長く勤務する人が多い傾向にあります。中には20年以上オペ室一筋の人もいるほどです。
いままでの経験としては他部署から移動してきた方の半数は病棟に戻りたいという希望が多いように感じます。
ですが、自分はオペ室ならではの看護の面白さもあります。
オペ室では意識のない患者さんに対するケアが主になります。
そのため、自分で訴えを伝えられない患者さんから何をしてほしいのかを汲み取るスキルが必要です。
そのためには勉強が必要で、バイタルから読み取ったり、患者さんの体に直接触れて皮膚状態を見たり、可動域を感じたりということが必要になります。
直接「ありがとう」と言われることは少ないですが、患者さんが無事に手術を終えて帰れると、やりがいを感じる瞬間は多いです。
新卒から病棟へ異動する不安
新卒からオペ室にいると、病棟への異動は不安が大きいです。
実際、自分は新卒から8年もオペ室に入るので、本音を言うととっても不安です。
オペ室では、周囲に麻酔科の先生や各診療科の先生が常にいるため、すぐに相談できる環境です。
なにか困ったことがあった場合、アセスメントして報告しますが、実際のところは「血圧が下がってます!」と麻酔科の先生に伝えてもなんとかなります。
一方、病棟では医師がいない時間帯もあり、電話で報告して指示を仰ぐこともあるので、アセスメントスキルは明らかに向上すると思います。
そのため、オペ室で新卒から働こうと思っている人は先生方がしている判断を見て盗むような意識付けが必要だと思っています。
”なぜ今のタイミングでこの薬を使ったのか”、”どうしてこのくらいの量なのか”、”どうして麻酔器の設定はこれなのか”など細かく観察していくことが大切です。
そして、最も重要なのは自分で調べたうえで先生に聞いてみることです。
大体のことは調べて出てきますが、教科書に載っていないことって、たくさんあって自己完結すると先生が意図していたことと違う場合があるからです。
何事もフィードバックをもらえないとそれが正しい答えなのかがわかりません。
そういう意味ではオペ室は先生方と常に一緒に仕事をするため、勉強になる部分は多いと思います。
ちなみに先生方と上手くコミュニケーションをとる方法は普段から雑談をしておくことだったりします。
タイミングの見極めは必要ですが、天気の話だったり、好きなものとか週末をどう過ごしたとか、そんな話を普段からしておくとスムーズに質問できて、質問したことについてもしっかり教えてくれます。
どんな職種でもそうだと思いますが、いろいろな話をしておいたほうがお互いに報告や相談がしやすい環境が作れるのでオススメです。
特に急性期ケアの看護したいと思っている方、ぜひオペ室に来てください。
話がそれましたが、病棟へ行くのは不安です。
でも、そこで新しい経験ができるのは嬉しいです。これから、どんなことが勉強できるのかワクワクします。
オペ室で学べること、学べないこと
次に、オペ室に興味がある人に向けてオペ室で学べること、学べないことを下記にまとめます。
学べること
- 解剖:診療科の数に比例して覚えないと仕事ができません
- 麻酔:鎮痛、鎮静、筋弛緩薬は日常的に使っているので、勉強する機会が多い
- 挿管介助:オペ室は病院で一番挿管する場所なので、いろいろなパターンの挿管介助が経験できます
- 器械:病棟では小処置くらいなので、ほぼ目にしませんがオペ室では”手術”が見えます
- 輸血:オペ室ではよく輸血します
- 人工呼吸器:麻酔器は麻酔ガスをつかえる人工呼吸器なので、全身麻酔では必ず使うので勉強になります
学べないこと
- 身体診察:患者さんの訴えから考えるという機会が少ない
- ドレーンの管理:オペ室ではドレーンをいれた直後のみなので、日数単位の管理は経験できません
- 保清:清潔ケアは基本的にしません
- 食事介助、口腔ケア:オペ室は絶飲食です、経管栄養は準備もしたことがありません
- 採血、ルート確保:麻酔科の先生がする場合も多いです
- 筋注、皮下注:看護師が実施する場面はありません
- 薬剤投与:CV、PICCなどの中心静脈に留置されているルートへの投与はしたことがありません、配薬もしたことないです
- 血糖測定:病棟に応援に行くとしますが、オペ室ではほぼしません
こうやってまとめてみると、オペ室は狭く、深くな印象ですね。
病棟で経験できるものは本当に”看護師”としてのスキルが向上するイメージですね。
実際、日本で看護師として転職する場合は病棟経験があるほうが圧倒的に融通が効くと思います。
また、施設の規模によって変わります。
小さい病院ではいろいろなことをしないといけませんが、大病院の場合はできることが少なくなります。
これは病院自体の機能が違うので当たり前ですが、いろいろなことを経験したい場合は単純に大きい病院を目指すのももったいないです。
イメージ的には小さい病院はどこの病院でもやっていることを幅広くできる感じ、大病院は専門的で症例数が少ない経験をつめるというイメージです。
まとめ
オペ室看護師の異動先
- 外科系病棟(救急、ICU、消化器外科、整形外科など)が多い
- 最近は混合病棟も増え、内科疾患の看護経験を積める
- 外科系病棟はオペ室の経験を活かしやすく、働きやすい
オペ室に長くいる理由
- オペ室は特殊な部署で、長期勤務する看護師が多い
- 意識のない患者のケアが中心で、観察力や判断力が求められる
- 直接感謝される機会は少ないが、手術の成功にやりがいを感じる
新卒から病棟へ異動する不安
- オペ室は医師が常に近くにいるため、病棟の自立した対応に不安を感じる
- 病棟ではアセスメントスキルが向上する機会が多い
- 医師の判断を観察し、積極的に質問することが学びにつながる
オペ室で学べること・学べないこと
学べること:解剖、麻酔、挿管介助、手術器械の扱い、輸血、人工呼吸器の管理
学べないこと:身体診察、ドレーン管理、清潔ケア、食事介助、ルート確保、薬剤投与
オペ室と病棟の違い
- オペ室:専門的で深い知識を身につける
- 病棟:幅広い看護スキルが身につく
- 転職時は病棟経験があるほうが選択肢が広がる
病院規模による違い
- 小規模病院:幅広い業務を経験できる
- 大病院:専門的な症例が多く、深く学べる
- 目的に応じて病院選びをすることが重要
以上、オペ室看護師のリアルな異動事情でした!
最後まで御覧いただきありがとうございました。看護師くらげでした。